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油祖像とマーク

油祖像 離宮八幡宮の境内、本殿に向かって右側に『油祖像』があります。これは油神人のごく初期の像で、翁が革袋に荏胡麻油を入れて、灯油として八幡神に献納している姿をかたどったものだそうです。室町時代を中心として西日本全国に独占的商圏を広め、大いに繁栄した油商人の集団の本所としてのこのお宮さんが、『本邦製油発祥の地』として、また『油の神さん』として親しまれてきた象徴です。
 その像のすぐ隣に、ななめの細い鉄柱に支えられて、2メートルほどの高さの所に、中心が黒色、その外側が黄色の円盤が立っています。「古い伝統のお宮さんに、この現代的なマークはいったい何なの」と参詣の人々の好奇な視線が注がれています。

油脂販売業者のマーク 実はこれは『全国油脂販売業者共通の店頭標識』なのです。製作は前衛美術家集団「具体美術協会」の会員、嶋本昭三さんです。八幡宮遷座1100年を記念して全国に募集、1957年に厳正な審査により選ばれました。
 「中心の黒は油、まわりの黄色は光。油の光はあまねく人の心を、人の生活を明るくする」との心が抽象化されているとの解釈もあるそうです。